震えについて
「手が震える」「字を書く時に震えてうまく書けない」「コップを持つ手が震える」など、震えの症状でお悩みの方は少なくありません。震えは医学的には「振戦(しんせん)」と呼ばれ、自分の意思とは関係なく手や足、頭などが規則的に動いてしまう症状です。
震えの原因は様々です。緊張や疲労、カフェインの摂りすぎなど一時的なものもあれば、本態性振戦やパーキンソン病など、治療が必要な病気が原因となっていることもあります。
「年のせいだから仕方ない」と放置される方も多いですが、原因によっては治療で改善できることがあります。震えが気になる方は、京都市伏見区のやまな脳神経クリニックへ一度ご相談ください。
震えの種類
震えは、どのような状況で起こるかによって分類されます。
動作時振戦
動作時振戦は、何か動作をしている時に起こる震えです。字を書く、箸を使う、コップを持つなど、手を使う動作の際に震えが目立ちます。本態性振戦で多く見られるタイプです。
安静時振戦
安静時振戦は、じっとしている時に起こる震えです。何もしていない時に手が震え、動作を始めると軽減することが多いです。パーキンソン病の特徴的な症状として知られています。
姿勢時振戦
姿勢時振戦は、腕を前に伸ばすなど、一定の姿勢を保とうとした時に起こる震えです。本態性振戦や甲状腺機能亢進症などで見られます。
震えの原因となる病気
本態性振戦
本態性振戦は、震えの原因として最も多い病気です。脳や神経に明らかな異常がないにも関わらず、手や頭、声などに震えが生じます。ご高齢の方に多く見られますが、若い方に発症することもあります。
特徴として、字を書く、箸を持つ、コップを持ち上げるなど、細かい動作をする時に震えが目立ちます。緊張すると悪化し、アルコールを飲むと一時的に軽減することがあります。命に関わる病気ではありませんが、日常生活に支障を来すことがあり、治療によって症状を和らげることが可能です。
パーキンソン病
パーキンソン病は、脳内でドーパミンという神経伝達物質を作る細胞が減少することで起こる病気です。震え以外にも、動作がゆっくりになる、歩幅が狭くなる、表情が乏しくなる、体がこわばるなどの症状を伴います。
パーキンソン病の震えは「安静時振戦」が特徴で、じっとしている時に手が震え、動作を始めると震えが軽減します。「丸薬を丸めるような動き」と表現されることもあります。早期に診断し、適切な治療を開始することで、症状の進行を遅らせることが期待できます。
その他の原因
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、手指の細かい震えが生じます。動悸、発汗、体重減少などを伴うことがあります。
薬剤性振戦
一部の薬の副作用として、震えが起こることがあります。
アルコール離脱
長期間の飲酒習慣がある方が急に飲酒をやめると、手の震えなどの離脱症状が現れることがあります。
生理的振戦
緊張、疲労、寒さ、カフェインの摂りすぎなど、一時的な要因で起こる震えです。
当院での検査・診断
震えの原因を調べるためには、まず詳しい問診が大切です。いつから震えがあるか、どのような状況で起こるか、震え以外の症状があるか、服用中の薬はあるかなど、丁寧にお聞きします。
神経学的な診察では、震えの状態を観察し、筋肉のこわばりや動作の遅さがないかを確認します。本態性振戦とパーキンソン病では治療法が異なるため、正確な診断が重要です。
MRI検査
当院ではMRI検査も実施しており、脳に異常がないかを確認することができます。パーキンソン病やその他の神経疾患が疑われる場合は、専門的な検査や治療が可能な医療機関へご紹介いたします。
震えの治療は、原因となる病気によって異なります。
本態性振戦
本態性振戦の場合は、日常生活に支障がなければ経過観察となることもありますが、症状が気になる場合は薬物療法を行います。β遮断薬や抗てんかん薬などが用いられ、多くの方で症状の軽減が期待できます。
パーキンソン病
パーキンソン病の場合は、ドーパミンを補充する薬などを用いた治療が中心となります。早期から適切な治療を始めることで、症状のコントロールがしやすくなります。
その他の病気
甲状腺機能亢進症など、他の病気が原因の場合は、その病気の治療を行うことで震えも改善することがあります。
震えでお悩みの方へ
震えは、周囲の目が気になったり、日常生活で不便を感じたりと、ご本人にとってつらい症状です。「年だから仕方ない」「病院に行くほどではない」と思われる方も多いですが、原因を調べることで治療の選択肢が見えてきます。
震えが続いている方、だんだんひどくなっている方、震え以外にも気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。






