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ApoE(認知症遺伝子検査)について

ApoE遺伝子検査とは

ApoE(アポイー)遺伝子検査は、アルツハイマー型認知症の発症リスクに関わる遺伝子のタイプを調べる検査です。血液検査で行い、一生に一度受ければ結果は変わりません。

 

「遺伝子検査」と聞くと不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この検査は「将来必ず認知症になる」かどうかを調べるものではありません。あくまで「リスクの傾向」を知るための検査であり、結果を予防に活かすことが目的です。

 

京都市伏見区のやまな脳神経クリニックでは、ご自身の遺伝的なリスクを把握し、早い段階から予防に取り組みたいという方に、この検査をおすすめしています。

ApoE遺伝子と認知症リスク

ApoE遺伝子には、ε2(イプシロン2)、ε3、ε4の3つのタイプがあります。誰もがこのうち2つを組み合わせて持っており(例:ε3/ε3、ε3/ε4など)、どの組み合わせかによって、アルツハイマー型認知症のリスクが異なります。

ε2型

リスクが低い傾向があります。

ε3型

日本人に最も多いタイプで、一般的なリスクとされています。

ε4型

アルツハイマー型認知症のリスクが高まるとされています。ε4を1つ持つ場合は約3倍、2つ持つ場合(ε4/ε4)は約12倍リスクが高まるという報告があります。

 

ただし、ε4型を持っていても認知症にならない方はたくさんいますし、逆にε4型を持っていなくても認知症を発症する方もいます。遺伝子のタイプはあくまでリスク因子の一つであり、発症を決定づけるものではありません。

MCIスクリーニングとの違い

当院では、ApoE遺伝子検査のほかに「MCIスクリーニング」という検査も実施しています。どちらも認知症リスクを調べる血液検査ですが、調べる内容が異なります。

ApoE遺伝子検査

ApoE遺伝子検査は、生まれ持った遺伝子のタイプを調べます。結果は一生変わらないため、一度受ければ再検査は不要です。

MCIスクリーニング

MCIスクリーニングは、現在の血液中のタンパク質の状態を調べ、「今の時点で」MCIになるリスクがどの程度あるかを評価します。状態は変化する可能性があるため、定期的に受けることが推奨されます。

両方の検査を組み合わせることで、遺伝的なリスクと現在の状態の両面から評価することができます。

このような方におすすめします

ApoE遺伝子検査は、以下のような方におすすめしています。

  • 親や親戚にアルツハイマー型認知症の方がいて、自分も将来なるのではないかと心配な方
  • 40~50代で、早い段階から認知症予防に取り組みたい方
  • 自分の遺伝的なリスクを知った上で、生活習慣の改善に取り組みたい方
  • MCIスクリーニングと合わせて、総合的にリスクを把握したい方

当院に来られる方の中でも、比較的若い40~50代の方が「親がアルツハイマーになったので、自分も心配」とおっしゃって検査を受けられるケースが多いです。

検査の流れ

1.ご予約

ApoE遺伝子検査は自費診療です。ご希望の方は、お電話または受付にてご予約ください。

2.採血

ご来院いただき、少量の血液を採取します。採血自体は数分で終わります。

3.検査・分析

採取した血液を検査機関に送り、遺伝子のタイプを調べます。結果が出るまでに2~3週間程度かかります。

4.結果説明

結果が届きましたら、ご来院いただき、医師から結果をご説明いたします。リスクが高い場合の対応や、生活習慣の改善についてもご相談いただけます。

検査費用

ApoE遺伝子検査は健康保険の適用外となる自費診療です。

  • 検査費用:14,000円(税込)

※検査に際して、採血が必要となります(月曜・火曜・木曜・金曜の午前中のみ実施)

リスクがわかった後にできること

遺伝子のタイプは変えることができません。しかし、リスクを知ることで、早い段階から予防に取り組むことができます。

 

認知症の発症には、遺伝的要因だけでなく、生活習慣も大きく関わっています。適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠、人とのコミュニケーション、脳を使う活動など、日々の生活習慣を整えることで、発症リスクを下げたり、発症を遅らせたりする可能性があります。

 

当院では、検査結果をお伝えするだけでなく、具体的な予防策についてもアドバイスを行っています。必要に応じて、MRI検査で脳の状態を確認したり、定期的なフォローアップを行ったりすることも可能です。

ApoE遺伝子検査をお考えの方へ

「遺伝子検査を受けて、リスクが高いとわかったら怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、結果を知ることには勇気がいります。

 

しかし、リスクを知ることは、予防への第一歩です。「知らないまま何もしない」よりも、「知った上で対策をとる」ほうが、将来への備えになります。

 

検査を受けるかどうか迷っている方は、まずはご相談ください。検査の内容や結果の意味について、丁寧にご説明いたします。

やまな脳神経クリニック

資格
  • 日本脳神経外科学会 脳神経外科専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 脳血管内治療専門医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 臨床研修指導医養成講習会 臨床研修指導医
  • 厚生労働省認定緩和ケア研修会修了
  • 京都大学 医学博士