頭痛について
頭痛は、脳神経外科で最も多く見られる症状の一つです。当院でも、初診でお越しになる方の約6割が頭痛を主訴としています。
頭痛の原因は様々ですが、大切なのは「その頭痛が危険なものかどうか?」を見極めることです。多くの頭痛は命に関わるものではありませんが、中には脳の病気が隠れているケースもあります。頭痛が続く場合や、いつもと違う痛みを感じた場合は、早めに専門医を受診されることをおすすめします。
一次性頭痛と二次性頭痛
頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。
一次性頭痛
一次性頭痛は、頭痛そのものが病気であり、脳に明らかな異常がないタイプの頭痛です。片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがこれに当たります。慢性的に繰り返すことが多く、日常生活に支障を来すこともあります。
二次性頭痛
二次性頭痛は、脳や体の病気が原因で起こる頭痛です。くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、動脈解離などが原因となることがあり、命に関わる場合もあります。突然の激しい頭痛や、これまで経験したことのない頭痛は、二次性頭痛の可能性があるため注意が必要です。
一次性頭痛の種類
片頭痛
片頭痛は、20~40代の女性に多く見られる頭痛です。頭の片側がズキズキと脈打つように痛むのが特徴で、痛みは数時間から長い場合は3日ほど続くことがあります。光や音に敏感になったり、吐き気を伴ったりすることもあります。
発作の前に、視界にギザギザした光が見える「閃輝暗点(せんきあんてん)」という前兆が現れる方もいます。天候の変化やストレス、睡眠不足、ホルモンバランスの変動などが誘因となることがあります。
近年、片頭痛の治療は大きく進歩しています。当院では、片頭痛の予防のための注射薬(CGRP関連抗体薬)や経口薬を導入しており、従来の治療では十分な効果が得られなかった方でも症状が改善されるケースが増えています。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、一次性頭痛の中で最も多いタイプです。頭全体が締めつけられるような、重苦しい痛みが特徴です。片頭痛のようなズキズキとした拍動感はありません。
長時間のデスクワークや同じ姿勢を続けることで、首や肩の筋肉が緊張して起こることが多いとされています。ストレスや眼精疲労も原因となります。肩こりを伴うことも多く、片頭痛と併発しているケースも少なくありません。
群発頭痛
群発頭痛は、男性に多く見られる頭痛です。片側の目の奥がえぐられるような激しい痛みが特徴で、痛みは15分から数時間続きます。この発作が数週間から数か月の間、毎日のように繰り返されることから「群発」と呼ばれます。
発作中は、痛む側の目から涙が出たり、目が充血したりすることがあります。
二次性頭痛(注意が必要な頭痛)
くも膜下出血
脳の血管にできた動脈瘤が破裂して起こります。突然の激しい頭痛が特徴です。
脳出血
脳内の血管が破れて出血する病気です。頭痛とともに、手足の麻痺や言語障害が現れることがあります。
動脈解離
血管の壁が裂けることで起こります。首の後ろから後頭部にかけての痛みを伴うことがあります。
脳腫瘍
腫瘍が大きくなることで頭痛が生じます。朝方に痛みが強くなる傾向があります。
慢性硬膜下血腫
頭部を打った後、数週間から数か月かけて血液が溜まり、頭痛や物忘れなどの症状が現れます。
このような頭痛は早めに受診を
以下のような頭痛がある場合は、早めに脳神経外科を受診してください。
- 突然起こった激しい頭痛(人生で最悪の頭痛)
- これまで経験したことのない頭痛
- 頭痛の頻度や程度が増している
- 手足の痺れや麻痺、言葉が出にくいなどの症状を伴う頭痛
- 発熱や意識障害を伴う頭痛
- 頭を打った後に続く頭痛
また、市販の痛み止めを月に10回以上服用している方は、「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」のリスクがあります。痛み止めを頻繁に使用することで、かえって頭痛が起こりやすくなることがあります。頭痛薬の使用頻度が多い方は、一度ご相談ください。
当院での検査・診断
京都市伏見区のやまな脳神経クリニックでは、頭痛の原因を調べるために詳しい問診を行い、必要に応じてMRI検査を実施しています。
MRI検査
MRI検査では、くも膜下出血や動脈解離、動脈瘤、脳腫瘍など、頭痛の原因となる病気の有無を確認することができます。当院では即日検査・即日結果説明を基本としており、不安を抱えたまま長くお待ちいただく必要はありません。
緊張型頭痛の方でも、首の骨の状態(ストレートネックなど)を確認するためにMRI検査をおすすめする場合があります。
頭痛でお悩みの方へ
「頭痛くらいで受診してもいいのだろうか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、頭痛はQOL(生活の質)を大きく左右する症状です。我慢を続けるよりも、一度検査を受けて原因を確認されることをおすすめします。
検査の結果、危険な病気がなければ安心して日常生活を送ることができます。また、片頭痛など一次性頭痛の場合も、適切な治療によって症状を和らげることが可能です。頭痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。






