脳卒中について
脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳に障害が起こる病気の総称です。「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3つに大きく分けられます。
当院の院長は、京都大学医学部脳神経外科及びその関連病院で20年以上にわたり脳卒中治療に携わってきました。急性期病院で多くの患者様を診る中で、一度治療を終えた方が再発して戻ってこられるケースを数多く経験しました。その経験から、「発症を未然に防ぎたい」「再発を防ぎたい」という思いで当院を開院しました。
脳卒中は発症すると命に関わることがあり、助かった場合でも後遺症が残ることが少なくありません。だからこそ、発症を予防すること、そして再発を防ぐことが何より大切です。
脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管が詰まることで、その先の脳細胞に血液が届かなくなる病気です。脳卒中の中で最も多いタイプです。
詰まり方によって「脳血栓」と「脳塞栓」に分けられます。脳血栓は、動脈硬化によって血管の内側が徐々に狭くなり、最終的に詰まるものです。脳塞栓は、心臓などでできた血の塊(血栓)が血流に乗って脳に運ばれ、突然血管を塞いでしまうものです。
脳梗塞の特徴として、頭痛がほとんど起きないことが挙げられます。そのため、発症に気づきにくいことがあります。突然の手足の麻痺や痺れ、ろれつが回らない、言葉が出てこないといった症状が現れた場合は、脳梗塞の可能性があります。
脳梗塞は時間との勝負です。近年は血管内治療が大きく進歩しており、詰まった血管から血栓を取り除く治療によって、症状が大幅に改善するケースも増えています。ただし、治療開始が早ければ早いほど効果が高いため、異変を感じたら迷わず救急車を呼んでください。
脳出血
脳出血は、脳の中を走る血管が破れて出血する病気です。出血した血液が周囲の脳組織を圧迫し、様々な障害を引き起こします。
主な原因は高血圧です。長年にわたって血圧が高い状態が続くと、血管の壁がもろくなり、破れやすくなります。そのため、日頃から血圧を適切にコントロールすることが予防につながります。
症状は出血した部位によって異なりますが、突然の激しい頭痛、吐き気や嘔吐、手足の麻痺、意識障害などが現れます。「おかしい」と感じたら、すぐに救急車を呼ぶことが大切です。
くも膜下出血
くも膜下出血は、脳の表面を走る動脈にできた「動脈瘤」というコブが破裂して起こることがほとんどです。脳と頭蓋骨の間のスペースに血液が広がり、脳全体が圧迫されます。
最大の特徴は、「人生で経験したことのないような激しい頭痛」です。「バットで殴られたような」と表現されることもあります。頭痛とともに吐き気や意識障害を伴うことが多く、非常に危険な状態です。
動脈瘤は破裂するまで症状がないことがほとんどです。しかし、MRI検査で破裂前の動脈瘤を発見できれば、破裂を防ぐための治療を検討することができます。当院では即日MRI検査に対応しており、動脈瘤の有無を確認することが可能です。
このような症状はすぐに救急車を
以下のような症状が突然現れた場合は、脳卒中の可能性があります。迷わず救急車を呼んでください。
- 今まで経験したことのない激しい頭痛
- 片側の手足に力が入らない、動かせない
- 顔の片側が下がる、ゆがむ
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- 物が二重に見える、視野が欠ける
- 意識がもうろうとする
脳卒中は治療開始が早いほど回復の可能性が高まります。「様子を見よう」と我慢せず、すぐに行動することが大切です。
予防と当院の役割
脳卒中の予防
脳卒中の予防には、生活習慣病のコントロールが欠かせません。高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙、過度の飲酒などは、いずれも脳卒中のリスクを高めます。日々の食事や運動、禁煙など、生活習慣の見直しが予防の基本です。
MRI検査で早期発見
京都市伏見区のやまな脳神経クリニックでは、脳卒中を発症する前の段階で異常を見つけて、発症を防ぐための診療に力を入れています。MRI検査で脳や血管の状態を確認し、動脈硬化の進行度や動脈瘤の有無などを評価します。生活習慣病の管理もあわせて行い、脳卒中のリスクを下げるためのサポートをいたします。
また、脳卒中を一度経験された方の再発予防も重要な役割と考えています。急性期病院での治療を終えた後、当院で継続的にフォローアップを行うことで、再発のリスクを減らすことにつなげます。
急性期病院との連携
当院で緊急性の高い疾患が疑われる場合は、京都大学医学部附属病院や京都医療センターなどの連携病院へ速やかにご紹介いたします。MRI検査で診断がついた状態で紹介できるため、搬送先での治療開始がスムーズになります。
脳卒中は「予防」「早期発見」「迅速な治療」「再発予防」のすべてが大切です。当院は、急性期病院と地域のかかりつけ医をつなぐ役割を担い、患者様の健康を長くサポートしてまいります。






