頭のケガについて
頭を打った後、「大丈夫だろう」と様子を見ていませんか?頭部外傷は、直後には症状がなくても、後から症状が出てくることがあります。特にご高齢の方は注意が必要です。
当院には、頭部外傷で来院される方も多くいらっしゃいます。スポーツでの衝突や転倒、交通事故など、原因は様々です。当院の近くには学校が多いため、部活動中に頭をぶつけたという学生の方も少なくありません。
頭を打った後、頭痛が続く、気分が悪い、いつもと様子が違うといった場合は、早めに検査を受けられることをおすすめします。
頭を打った後に注意すべき症状
頭部外傷の後、以下のような症状がある場合は、すぐに受診してください。
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- 意識がもうろうとしている、反応が鈍い
- 激しい頭痛が続いている
- 何度も吐いている
- けいれんが起きた
- 手足に力が入らない、痺れがある
- 物が二重に見える
- 耳や鼻から液体が出ている
これらの症状がある場合は、脳に出血などの異常が起きている可能性があります。迷わず救急車を呼んでください。
後から症状が出ることもあります
頭を打った直後は何ともなくても、数時間から数日後に症状が現れることがあります。これは、脳内でゆっくりと出血が進んでいる場合などに起こります。
頭を打った後、数日間は以下の点に注意して様子を見てください。
- 頭痛がだんだん強くなっていないか?
- 吐き気や嘔吐がないか?
- ぼんやりしていないか、受け答えがおかしくないか?
- 歩き方がふらついていないか?
少しでも気になる変化があれば、早めにご相談ください。
高齢者の転倒に注意
ご高齢の方は、軽く頭をぶつけただけでも、後から脳に血液が溜まることがあります。これを「慢性硬膜下血腫」と言います。
慢性硬膜下血腫は、頭を打ってから数週間~数か月後に症状が現れるのが特徴です。頭痛、物忘れ、ぼんやりする、歩きにくいなどの症状が徐々に出てきます。認知症と似た症状を示すこともあり、「最近、様子がおかしい」とご家族が気づいて来院されるケースも少なくありません。
特に、血液をサラサラにする薬(抗血小板薬や抗凝固薬)を服用している方は、出血しやすいため注意が必要です。高齢のご家族が転倒して頭を打った場合は、その時は大丈夫そうでも、しばらくの間は様子を見守ってください。
スポーツによる頭部外傷と脳振盪
スポーツ中に頭をぶつけることは珍しくありません。当院にも、ラグビーやサッカー、ボクシングなどのコンタクトスポーツをされている方が来院されます。
脳振盪は、頭部への衝撃によって脳が一時的に機能障害を起こした状態です。意識を失わなくても、頭痛、めまい、吐き気、ぼんやりする、記憶があいまいになるなどの症状があれば、脳振盪の可能性があります。
脳振盪を起こした場合は、すぐに競技を中止し、十分な休息をとることが大切です。症状が残っている状態でスポーツに復帰すると、再び頭部に衝撃を受けた場合に重篤な障害を起こすリスクが高まります。
当院では、SCAT5(脳振盪評価ツール)を用いた評価を行い、段階的な競技復帰をサポートしています。焦らず、時間をかけて回復を確認しながら復帰していくことが重要です。
当院での検査
頭を打った後の検査として、MRI検査を行います。MRI検査では、脳内の出血や腫れ、慢性硬膜下血腫などを確認することができます。
京都市伏見区のやまな脳神経クリニックでは即日MRI検査に対応しており、その日のうちに結果をご説明いたします。「念のため検査しておきたい」という方もお気軽にご相談ください。
検査の結果、緊急性の高い異常が見つかった場合は、速やかに連携病院へご紹介いたします。
治療について
頭部外傷の治療は、状態によって異なります。
軽度の外傷で脳に異常がない場合は、経過観察となります。数日間は安静にしていただき、症状の変化がないか様子を見ていただきます。
慢性硬膜下血腫が見つかった場合は、血腫の大きさや症状の程度によって治療方針が異なります。症状が軽い場合は経過観察となることもありますが、血腫が大きい場合や症状が進行している場合は、手術で血腫を取り除く必要があります。手術が必要な場合は、連携病院へご紹介いたします。
頭を打った方・ご家族の方へ
頭を打った後は、「大丈夫だろう」と自己判断せず、気になることがあれば早めに受診してください。特にご高齢の方や、血液をサラサラにする薬を服用している方は注意が必要です。
頭痛が続く、いつもと様子が違うなど、少しでも気になる症状があればお気軽にご相談ください。検査で異常がなければ安心できますし、万が一何か見つかった場合も、早期に対応することができます。






